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生きる事は食べる事
雪蟷螂 (電撃文庫)
雪蟷螂 (電撃文庫)
紅玉 いづき

読んだー。
近所だと売ってなかったのがぽっと出で手に入ったー(キャッキャッ)。
何とも物々しい帯に「どうしたもんだか」と思いつつ、楽しく読ませていただきました。

カリバリズムって当然倫理的にも社会的にも許されるものじゃありませんが、人を魅せるジャンルだなあと思います(古代中国から実際に存在した文化だし、これがなければ「羊達の沈黙」とかのハンニバルのシリーズも生まれなかった訳だし)。
昔「封神演義」読んで衝撃を受け(マンガ・翻訳したものどちらも読みました)、それ以降この手のジャンルについて考えるようになったのもいい思い出です。

ちなみにカリバリズムの話をしましたが、別にこの話はそれについて突き詰めて書いている話でもないので、おとぎ話が好きな人は楽しく読めますので、そこは安心して下さいませ。

それでは感想行ってみよう。
オー。

主人公のアルテシアは若いながらある戦闘民族を束ねる長。
彼女は民族は同じ山脈に住む一族と、氷血戦争と呼ばれる戦争を繰り返してきていましたが、それはある約束を下に終結します。
その約束。
アルテシアとオウガ。それぞれの民族の長二人が結婚する事。政略結婚でした。

しかし、その結婚はオウガの一族の伝統により、はばかられました。
彼らの一族は永遠の命を信仰し、亡くなった長は代々ミイラとして祭られていたのですが、式を挙げる数日前に、先代の長の首が行方不明になってしまったのです。当然、相手の仕業と思うのは、長年ずっと憎み合っていた一族だからこそ。アルテシアは単身、その真相を追うために、二つの一族に政略結婚を勧めた魔女の元へと向かうのでした……。

いつもいつも、紅玉先生の書く話と言うものは歪な世界観です。一番最初の話は奴隷とされ心が壊されてしまった少女、二番目は落ちこぼれとして自分を蔑む少女、そして今回の少女、アルテシアは、愛を忘れた少女でした。

アルテシアの一族は別名雪蟷螂と呼ばれ、愛を剣で語り、相手を殺したいと思うのが愛情と言います。この話は、その殺したいほどの愛情に振り回された話とも言えます。冒頭でのキスシーンは、恋愛小説と言うにはあまりにも荒々しく、噛み殺すようなもので読んでいてぞくぞくしました。そして一族を背負うゆえに彼女はその一度の恋心も心の奥に沈めてしまったのだなあと思うと切ないです。

この話で語られた三つの恋愛の話は、どれも蟷螂の恋愛に近く、相手を殺そうとするものでした。この荒々しい恋愛は、どれか一つだけ語っても物足りなく、全部語らないと駄目なんだろうなあと思いました。個人的に叔母様の恋愛が物凄く好き。どんなに好きでも添い遂げる事は叶わないけれど、永遠を司る首を抱えて死ぬと言う壮絶さが物凄く好きでした。オウガには気の毒なのですが……。

アルテシアはようやく自由になれ、彼女の恋はどう変わっていくのか。本当はそこまで読んでみたかったなあと思いますが、尺が足りませんでしたね。残念です。

人喰い3部作と呼ばれた作品群は、今回で終わりです(実はどの話も全部同じ世界観の話ですので、全部読み返して「あ〜」と思うのも楽しいかと思います)。できれば次書く話も同じ世界観で書いて欲しいなあと思いますが、どうなりますかねえ。先生が物凄く産む苦しみを持って書いてるからこそ、作品が輝いてるんだろうなあと思います。
姫つつじ | プレビュー | comments(0) | trackbacks(0) |
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