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螺鈿の先に見えるもの
螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
海堂 尊

螺鈿迷宮 下 (角川文庫)
螺鈿迷宮 下 (角川文庫)
海堂 尊

ええっと。
こちらは最近はまっている「チーム・バチスタの栄光」から続いている桜宮と言う街を舞台にした医療シリーズのうちの1作です。出版社が違いますが、出てくる人達皆「チーム・バチスタの栄光」及び「ナイチンゲールの沈黙」に出てきた人々ばかりですので、そちらを先に読んでからこちらを読むと繋がりに「おー」と思う事請け合いです。ちなみに単品としても楽しめます。

それでは、彩り溢れる魔性の話の感想と参りましょうか。
オー。



今作の主人公天馬大吉は名前に似合わず不運不幸続きの医大生(現在留年更新中)です。今日も雀荘に篭もって詐欺まがいの麻雀打っていたら裏家業の人に100万円の借金の肩代わりにある厄介な調査を嫌々引き受ける羽目になりました。

その厄介な調査。
裏家業のお方結城氏の部下立花がある病院、桜宮病院にあるゆすりのネタを見つけてゆすりに行ったのはいいが、彼が病院に行ったきり帰って来ないと言うのです。その消えた立花の消息を追うべく医大生の肩書きを持つ天馬は借金返済のために病院が募集しているボランティアとして潜入捜査を行う事となったのでした。

そこで出会ったのは美しい双子の姉妹、病院で延命治療を受けながら働く老人達、極度のドジっ子看護師、変な知識を振り撒く皮膚科医、そしてこの病院の院長桜宮巖雄とその妻華緒と言う、際立った個性の持ち主の数々でした。一件終身治療を請け負った地域密着型の病院に見えましたが、そこでは何故か人がものすごい速さで次々と死んでいくと言う怪奇現象が続いていました。病院で人が死ぬのは極当たり前の事ですが、小さな病院で人が1週間経たずに7人も死ぬのはおかしな話です。
携帯電話も通じない、公衆電話も1つだけ、陸の孤島と化したこの病院で天馬が見るこの病院の光と影とは……?

今回の話に出てきた天馬のキャラが実に面白かったです。
麻雀にはまってて、うだつの上がらない、トラブルが脚つけて追いかけてくる……。このキャラに若い頃の田口先生を浮かべてニヤニヤしていました(私はこのシリーズの田口先生にメロメロです。うだつ上がらないけどそこがいいのよと思わず力説)。幼馴染の葉子との関係も素敵でした。

そして。
今までシリーズ中ずっと「氷姫」と言ってネタだけ振られて名前だけ出ていた白鳥さんの部下さんも遂に登場しました。愛称の響きだけでクールビューティーだと思い込んでいたのに、想像を絶するキャラで笑いました。彼女の登場シーン、活躍シーンは必読ですのでお楽しみに。そして白鳥さん。あの人は今回も話を引っ掻き回しつつ、今回は彼の意外な側面が見られます。

今回は、「ナイチンゲール」で語られていた医療改革の側面が語られる作品でした。一読して美しい病院の中で行われていた背筋の凍る出来事の数々。そして、悲劇の連鎖の奥にあった意外な悲劇の引き金。それが全部線になって繋がった時は悲しい気分とかやりきれない気分とかになりました。現在後期高齢者医療制度が問題になっています。うちの祖父母もこれ適応されているのですが、金額聞いて絶句しました。日本は本気で年寄り殺そうとしてるよと……(幸いうちの祖父母は収入あるのでいいのですが、普通に年金生活するんじゃとてもじゃないけど食べていけなくなる金額ふんだくるのはどうかと思います。これ聞いてたら年金払うの本気で馬鹿らしくなるよと若い人も怒って当然です)。この縮図が、この病院で行われていた事かと思うとやりきれません。おかしいな、医療って人の命助けるものじゃなかったのか……。

こんな後ろ向きにならざるを得ない状況の中前を見ようとする天馬や白鳥さんの姿が眩しかったです。うー、眩しいー。そしてその闇を一身に抱えて逝ってしまった桜宮院長。彼の抱えていった闇がどうなるのかも気になる所です(そして今回の話の黒幕的存在がまだ生きているのよ……生きてたらまた何かするよ……)。

解説でこの一連のシリーズを「桜宮サーガ」と称されていて「うーん適切」と思いました。医療問題って難しいけど、いろんな側面があって(医者からとか患者からとか行政からとか色んな視点が存在するから)いろんな方向に可能性があって、マイナスな方面があるから、この一連の出来事はサーガ(歴史物語)と称してもいいんじゃないかなと思います。次は「ジェネラル・ルージュの凱旋」を文庫待ちです。と言うか海堂先生は書くの早過ぎです。でも楽しみなのもまた事実です。次巻もすごく期待しています。
姫つつじ | プレビュー | comments(0) | trackbacks(0) |
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